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◆謡曲 「芦刈 」のあらすじ◆
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都の女と一行が、摂津の国を目指しています。女が前に住んでいた日下(くさか)の里に出向いて、夫の所在を訪ねるためでした。夫婦は三年前、貧困のために別れたのですが、妻は富豪の乳母として採り立てられ、いまでは不自由のない生活を送れるようになったので、夫を探し出し、新居に迎えようというのです。
しかし、はるばる訪ねてきたものの、夫はもといた場所にはおらず、行方不明です。しばらくこの地に留まり、夫を探し続けることを決心します。従者は地元の者からこの地に面白い口上を述べながら市で芦を売っている男がいると聞きます。そこで心慰みにと女を市に誘い出します。
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市では噂の芦売り男が、口上を述べながら商売をしていました。従者はさっそく一本買い取り、男から芦と葦の呼び名の違いなどを聞きます。すると男も興に乗り、笠づくしの俗謡などを謡いながら、御津の浜の様子を再現して見せるのでした。その様子を見ていた女は、男に芦を一本持ってくるよう従者に命じます。男は身なりを気にしながらも、女の車に近づきます。すると突然、男はその場から逃げ去り、女もぽろぽろと涙を流し出します。その芦売り男こそ、探していた夫だったのです。
女は他人が行けば恥ずかしがって出てこないだろうと、自ら男が逃げ込んだ小屋に入っていきます。二人は歌を交わし、互いの気持ちを伝え合います。小屋から出てきた男は、従者から渡された烏帽子と直垂に着替え、歓喜の舞を演じた後、女とともに京に向かうのでした。
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その時に交わした和歌
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左衛門「君なくて、あしかりけりと思ふにも、いとど難波の浦は住み憂き」
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(君がいなくなって、悪いことをした、別離などしなければよかったと思うにつけても、芦を刈って暮らす、難波の浦は住みづらいことだ)
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妻 「あしからじ、よからんとてぞ別れにし、なにか難波の浦は住み憂き」
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(良かれと思ったからこそ、私もあなたとお別れしたのです。難波の浦が住みづらいなどと、おっしゃってはいけません)
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